FX ボリンジャーバンドを活用してボラティリティを測定する

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FXトレードにおいて、「ボリンジャーバンド(Bollinger Bands)」は、相場のボラティリティ(価格変動の大きさ)を視覚的に測定し、売買のタイミングを判断するために非常に有効なテクニカル指標です。1980年代にジョン・ボリンジャー氏によって開発されたこのインジケーターは、移動平均線と標準偏差を用いて、価格がどれくらい振れ幅を持って動いているかを可視化します。特に、相場が拡大・縮小する局面での判断材料として重宝され、トレンドの始まりや終わりを予測する手がかりにもなります。


1. ボリンジャーバンドとは?

ボリンジャーバンドは、次の3本のラインから構成されます:

  • ミドルバンド:移動平均線(通常20期間SMA)
  • アッパーバンド:ミドルバンド +(標準偏差 × 2)
  • ロワーバンド:ミドルバンド −(標準偏差 × 2)

この構造により、価格が「±2σ」の範囲内に約95%収まるという統計的性質を活用して、相場の異常な動きを検出します。


2. ボラティリティの測定としての活用法

バンドの幅でボラティリティを判断する

  • バンドが広がる(エクスパンション)
    → 相場のボラティリティが増加し、トレンドが発生しやすい状態
    → 上下のバンドが大きく開いているときは、勢いのある相場。
  • バンドが縮まる(スクイーズ)
    → 相場が収縮しており、価格の動きが静か
    → この状態が長く続いた後には、大きな値動きが起こることが多い(ブレイクアウトの予兆)。

3. 実践的なトレード戦略

スクイーズ後のブレイクアウトを狙う

  • バンドが縮小した状態から急激に広がった方向に価格が動き始めたら、その方向へのトレンド発生の初動と見てエントリーを検討。
  • :ロウソク足がアッパーバンドを強く抜けたら買い、ロワーバンドを下抜けたら売り。

バンドタッチでの逆張り(レンジ相場向け)

  • アッパーバンド付近で反落 → 売り
  • ロワーバンド付近で反発 → 買い
  • ※レンジ相場で有効だが、トレンド発生時には逆行して損失を出しやすいため注意が必要

ミドルバンドを動的な支持線・抵抗線として活用

  • トレンド中に価格がミドルバンド(20SMA)で反発する動きは、押し目買い・戻り売りのチャンスとなる。

4. 他のインジケーターとの組み合わせ

RSIやMACDと併用して精度を高める

  • ボリンジャーバンドが示す価格の過熱感と、RSIの買われすぎ・売られすぎが一致したとき、反転の可能性が高まる。

ローソク足パターンと組み合わせる

  • アッパーバンドで「ピンバー」や「包み足」が出た → 反落のサイン
  • ロワーバンドでハンマー出現 → 反発の兆し

5. 活用時の注意点

トレンドとレンジの見極めが必要

  • トレンド中に逆張りすると損失が拡大しやすい。
  • スクイーズが長く続いた場合は、トレンド転換のサインとして重要視する

単独使用は避ける

  • ボリンジャーバンドは万能ではなく、他の指標や相場環境の認識と組み合わせることで信頼性が高まる

ヒゲでバンドを突き抜ける「だまし」に注意

  • 実体のないバンド突破は一時的な動きであることが多く、勢いが伴わない場合は反発することもある

6. まとめ

ボリンジャーバンドは、価格の動きとボラティリティを同時に視覚化できる数少ないインジケーターであり、トレンド相場・レンジ相場のどちらでも活用が可能です。バンドの拡大・縮小やバンドタッチを使って、相場のリズムを感じながらトレードを組み立てることができるのが最大の魅力です。


成功へのポイント

  1. バンドの幅=ボラティリティと捉えて判断する
  2. スクイーズ後のブレイクに注目する
  3. トレンド相場ではバンドウォーク、レンジ相場では逆張りが有効
  4. ミドルバンドを支持線・抵抗線として活用する
  5. 他のテクニカルと併用してだましを減らす

ボリンジャーバンドを使いこなすことで、相場の勢いと限界を見極め、的確なトレード判断ができるようになります

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